2002.3.8(金) 木更津キャッツアイ 8回表・裏

前半爆笑、後半愕然。
もう最初の方は、あまりのノリの良さと私のツボを直撃しまくりの展開のため、「これだよお。木更津はこうでなくちゃ」と、笑いながらのたうち回ってました。
8話は、これまでの中でベストかもしれない。
泣きも笑いも切なさも衝撃も、私の見たかったものの全てがここにはあったよ。
最後の遺影と予告でぶっさんが死ぬことはほぼ確定。
死ななきゃやだとか言ってたくせに、いざ現実になると嫌だよー。
来週は最初から泣いてそうだ、自分。
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冒頭の救急車。
「え? まさかしょっぱなからぶっさん倒れた?」というプチどっきりでした。
「怒るなよぅお」って、マスターに子どものようになついて甘える3人が激烈にかわいい。親猫に甘える子猫ちゃんみた〜い。
なんだか今回キャッツメンバーが、どいつもこいつも当社比3割くらいかわいさがアップしていたのにはどういうことなんですか。演出のせいですか? 思わず萌えちゃうじゃないですか。

ぶっさんに「無理して付き合わなくていいんだぞ」と言われて、悲しそーなうっちーラヴ。
うっちー、ぶっさんのこと好きだよねー(いや、変な意味でなく)。
今回ぶっさんを独り占めできて、嬉しそうだった感じがしませんでした? いつもみんなの後ろの方にいるのに、ぶっさんと向かい合ってるし。ここぞとばかりにべたべたしてるし(そして、冷たく振り払われる)。ただひとり、ぶっさんのこと気にしてついててあげてるし。それまでずっと隠してたのに、ぶっさんだけは自発的に家に招待してたし。
なんだか、初期の雰囲気に戻ったみたいで嬉しかったな。
個人的には、ミー子はいらないと思っていたので、(だって、彼女がいるとうっちーが動かなくなるんだもん)今回女っ気がなかったのは喜ばしい。

そして、とうとう明かされたうっちーの家。
船って、英語って、子沢山て。
そしてうっちーの不自由な日本語は、おつむが弱いからなのではなくどうやら<カタコト>だっという衝撃的すぎる事実が判明。
宮藤さんすごいよー。普通こんなこと誰も思いつかないよー。やられたよー。
しかし、うっちーの謎が明かされたようでいて、ますます深まっていった気が。それはそれで凄いな。

今回のもう一人のゲストキャラは、YOU演じる観月アサリちゃん。
というと、ナースのお仕事よりも、室山まゆみのあの漫画が思い浮かぶんですけど・・・、年ね。
<ちゃん>て年じゃねえだろー、という突っ込みはここでは不可なのでしょうか。
微妙というか絶妙なキャスティングだよね。いつものことだけど。

で、この魔性の女アサリちゃんに、マスター、アニ、山口先輩が揃いも揃ってカモられたわけですが、みんな「金なんかどうでもいいんだよ。会いてえんだよ」と落涙。
木更津の男は、どいつもこいつもババ専なのか? と、つい失礼すぎる感想をもってしまったのは私だけではないでしょう。
でもその<そんなアホな>感が、木更津を木更津たらしめているゆえんなのではないかと。

モーニング娘。を例に取ると、彼女らはメンバーの加入と脱退を繰り返して今の人気に至ったわけだけれど、その底に流れるのは<若いほど、目新しいほど価値がある>という、現実の女性に対するゆがんだ認識。その中では、まだ20才そこそこなのに、新メンバーが入る度に旧メンバーが年寄り扱いされたり、いつ脱退するんだなんていう公開セクハラが横行している。「そんなのネタだ」と作り手は言うのだろうけど、ネタにするには、共通の価値観を皆が持っていることが前提になるのだよ。

<木更津キャッツアイ>という世界観の中では、嫌な言葉で言えば<年増>と言われるような年代の人たちが元気だ。美礼先生しかり、ナオミさんしかり、アサリちゃんしかり。
オジーにしても、ローズ姉さんにしても、実社会では迫害や軽蔑の対象になるような人たちなんだろうけど、この世界では受容され、なんとなく一目置かれていたりする。
強者には厳しく、弱者には優しく。
それはひょっとしたら、宮藤官九郎が考える理想郷を体現しているのかもしれないね。

さて。
結局アサリちゃんにハマってしまったぶっさんが、コトを終えてミカン食べさせてもらってるシーン。
・・・なんなんですか、ぶっさんのこの過剰な色気は。まだ20才そこそこのくせにっ! しっとりしたいい雰囲気作りやがって。きいっ(何故怒る)。

しかし、美礼先生がその気になってしまった手前、なんでアサリちゃんなのか、という疑問は当然出てくると思うんだけど・・・。

やっぱり、ぶっさんにとって先生は先生でしかなくて、むしろ大切すぎて、恋愛や性欲の対象にはならなかったのかなと。
ほら、好きな人とは上手くしゃべれないけど、どうでもいい人とは気楽にしゃべれるってあるでしょう。
自分のことを良く知らない人だからこそ、本音が言えることもある。
アサリちゃんとの関係はそれに近かったのかも。最初はチェンジしちゃったくらいだしね。ほわほわしたしゃべりの、適度にゆるい感じの女だから、ぶっさんのこころの隙間にすとん、と入り込んでしまったのかな。
そのあたりが魔性の女たる所以なんですかね。
私は女だから分かりませんけど、美人過ぎる人は癒し系にはなれないらしいから、そういうのもアリなのかな。

「公平君は優しいから。周りに気を使いすぎる。もっとわがままになってもいい」
これは2話での美礼先生のセリフだけど、今となってはこのセリフは、今のぶっさんを語る上での重要な伏線でもあったんだなと思う。
自分がいなくなっても大丈夫なように、代わりのキャッチャーを見つけたり、髪型マニュアルを作っておいたり。

自分が死ぬからといって、変に気を使われたり、相手を悩ませたりするのは嫌だから普通に接して欲しいんだけれど、かといって一人は本当は淋しい。でも、相手を自分のために苦しめたくはない。
「死ぬまでずっと側にいて欲しい」
本当はその本音を、キャッツメンバーや父親や美礼先生に言えたら良かったのにね。
周囲の人たちも、それが嫌だなんて思ったりしないのに。
重いとは思うかもしれないけど。

ということで私は何となく納得したんですけど、いかがでしょうか?

あー、語りモード入りまくりだよ。
なにげに頭を使わせるドラマだね、こりゃ。
私は深読み大好きだから全然構わないんですけど。

その他のツボを箇条書きで。

・ぶっさんがホテトル嬢をリクエストする際の条件の細かさ。お、オヤジくさい(笑)。そしてやはり年上好みなのであった。
・高校時代の合宿(?)風景。今よりもさらに5人がガキっぽくてかわいい。髪型が違うんで、誰が誰だか最初分からなかったんだけど。アニどれー?
・しゃべるオジー像。最初後ろに誰かいるんだと思ってたよ。これでは最終回にぶっさんの幽霊が出てきてもおかしくないな。で、続編が作られるのね(平成夫婦茶碗かよ!)。うーわー、書いててすごい厭だ。
・コギャルメイクを教えてもらう美礼先生。これが漫画だと化け物メイクになるところだけど、厚化粧だな、って程度で綺麗でした。あれくらいの方が、夜は映えるね。猫っぽさを狙ったのかな?
・足袋履いたままコトに及んでいたバンビ。なにげにエロ。やっぱりモー子はパンツだけ脱いでいたのかしらね。
・最後の方で、「失恋レストラン」で盛り上がってる<野球狂の詩>にやってきたぶっさんが、一人取り残されてるような絵があって、そこに、もうすぐ時間が止まる人と、先へ先へと進んで行くであろう人たちとの溝を感じて哀しい。

てなわけで、来週はいよいよ最終回。
哀しいよー。終わったら凄い腑抜けになりそう。
今回遺影で終わったってことは、来週はそこから高速巻き戻しになって、実は今までのことは死ぬ直前にぶっさんが見ていた走馬燈で、1話の病院に運ばれるシーンにループするのかしらね。
まあ、私の予想は毎回ことごとく外れてるんだけど。

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