2002.3.1(金) 木更津キャッツアイ 7回表・裏

・・・微妙だ。

私は演劇人としての宮藤官九郎は知らないのだけれど、舞台の破綻ぶりはドラマの比ではない、という話をどこかで聞いた。
脚本家や役者としてのキャリアはあっても、ドラマの演出は初めてだったんでしょう?
やっぱり素人にやらせちゃダメだな。
映像にも内容にもメリもハリもないから、すごく全体がべったりしちゃってて、終わっても何があったのか覚えていられない。どんな話だったんだっけ?

逆説的にだけど、今回の話を見て、「演出」の重要性がよく分かった。
それまでは、ドラマは脚本と役者さえいればよいのだと思っていたので、何故監督でも脚本家でもない演出家が注目を受けるのか、私にはまるで分かっていなかった。

7話を見て思ったのだけれど、これまでの脚本も本自体はもの凄く獰猛で凶悪なものではあったのだろう。小ネタとベタな笑いのオンパレードの中に<ぼんっ>という感じで暴力シーンが紛れ込んだりしていて、そこに違和感を確かに感じていたはずなのに、私はこれまで流してきてしまった。

これまで演出を担当してきた人間の感性は真人間のそれに近かったから、脚本の毒も適度に中和されてたんだろうし、視聴者の自分が時々泣けたり優しい気分になれたりしたのも、ドラマとしての技巧が施されていただからなのだろうと思う。

この人を突き動かしてるのは才能じゃなくて狂気だ。

混沌としたネタだけがそのまま出されてて、統制されていない。
1話以上にセリフ聞き取れないから、見ていてイライラするし。
あらゆるものが出されっぱなし。
作りこまれたへなちょこと、ナチュラルなへなちょこじゃ全然違うのに。

後半見てるのはかなりきつかった。学生の自主製作映画見せられてるみたいな居心地の悪さというか、出来の悪い同人誌を読んでいるときのいたたまれなさというか。
出演者の演技も空回りしているように見えて、見ていて痛々しかった。
これまで、主役の演技が過剰だともやりすぎだとも感じたことなんてなかったのに。

ぶっさんもその父親のキャラも違うしー。
特に父。あんな下世話なキャラじゃないだろー。
ローズ姉さん襲ったりひどいこと言ったり。
その後にでも「公平君のマネ」ってひとこと言ってくれたら、随分印象も変わってきてたろうに。

あと2回で物語が収束するのか、主役はホントに死ぬのか、心配になってきました。

やだよー、誤診ネタとか、死なないネタとか、別人が死ぬネタとか、病死じゃなくて事故死だとか、続きは続編でとか、夢オチとか。
大体ちゃんと死ななかったら、激痩せまでしてこの役にかけてた岡田君が可哀想じゃないか。ねえ。

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